TOKYO NEW ICONES

誰もが馴染みのあるカレーや蕎麦、銭湯が、目まぐるしい進化を遂げ、いま、新たに話題を呼んでいる。細分化されたスパイスカレーに、ワインと出汁の相性を探った蕎麦、銭湯はサウナを併設したりと、現代のニーズに沿ってアップデート。ニッポンが誇るべきカルチャーとして国内外から注目を集める、東京の新定番を紹介する。

Words_Studio.JAMANDFIX Edit&Words_Aki Fujii

 

 

 

“ニッポン独自のカルチャーへ
進化を率いた“人”の力に注目

 

 カレーや蕎麦、銭湯が進化した過程には、進取の気性に富んだ“人”の姿があった。例えばカレーの名店「スパイスカフェ」の店主・伊藤一城氏は、毎年1ヶ月間、インドやスリランカで研修を重ねるなかで、モダンスリランカ料理「ホッパーズ」を立ち上げた。「東京でスリランカ料理を探しても3店舗しかなかった20年前、スリランカ料理のベースが、鰹を乾燥させた“モルディブフィッシュ”と知り、お米好きな日本人に絶対合うと感じた」ときっかけを語る。この頃から海外で現地のカレーを習得して持ち帰る料理人が増え、インド料理は北インド料理、南インド料理へと分かれ、さらにスリランカ料理、ネパール料理の専門店に細分化した。

 

 

 蕎麦の世界では、進化系立ち食い蕎麦が、ナチュラルワインの人気店とタッグを組み、新たな扉が開かれ、銭湯業界では、サウナやビアバーを併設するなど創意工夫を重ねる経営者の姿があった。

 

 

 

 今回紹介する、細分化されたカレーや、ワインと出汁の相性を探った蕎麦、現代版にアップデー
トされた銭湯はどれも、その進化を率いた“人”を感じながら体験することで、より深く愉しめる。

 

 

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